投稿者: michishitaisao

5/1-3 GW長距離航海コース BBC 開催

恒例のGW長距離航海BBC (Bare Boat Cruising)コース、6名の受講生と1名のアパレンティスに参加いただきました。昨年は真西の強風のため明石、鳴門の2海峡通過を断念しましたが、今年は北寄りの順風を受けて、予定通りの航海練習ができました。

新月の大潮にあたって、鳴門海峡を何時に通過するかが、夜間航海第一レグの最大のテーマです。6名の受講生は知恵を絞って鳴門海峡へのアプローチを画策しています。最終的には海苔網が多数設置されている淡路島西岸から十分に距離が取れるように、明石海峡本船航路西端の航路標識ブイから、播磨灘をベアリング253°のラインに沿って設置されているIso 4s、Mo(A) 4s のブイを目標に南西方向に南下し、鳴門の孫崎灯台を確認後175°でアプローチすることに決定されました。0106の南流最強8.7knから約2時間後、まだ暗い0300に鳴門海峡を通過する航海計画です。

全ての出港準備が整い予定より少し早い1920明石フィッシャリーナを離岸、既に西流最強に向けて速さを増す明石海峡を瞬く間に通過し、北4~5m/sの風を受け2ptリーフ、レギュラージブで一路鳴門海峡を目指します。0310鳴門海峡を無事通過、夜間の落水者救助練習が終わるころ東の空がゆっくりと白み始めました。ヒーブツーで朝食休憩の頃には、0417の転流から0659の北流最強7.5knに向けて速さを増す鳴門海峡。0600大潮時の大渦潮を今度は良く見ながら鳴門海峡を北に向かって再度通過後、微風下フルメイン、ジェノアでセーリング練習、スピンネーカも上げました。0800北流が残る小鳴門海峡を1時間半かけて通過し、南東にシフトした4~5m/sの順風を受けて、フルメイン、ジェノアでスターボのクロスホールドの帆走。1200予定通りに沼島入港後、槍着けの練習です。1600 宿舎で予習問題解説、第一レグの航海練習のすべてのプログラムを無事に終えることができました。

第二レグは田尻に向けての約30マイルの航海練習です。振れと息のある4~5m/sの北東〜北の風、0925沼島出港、午前中はフルメイン、ジェノアのクロスホールド、友ヶ島水道を約1knの逆潮で通過した後、風が落ちて機帆走、予定より若干遅れて1620田尻帰港。終了テストも皆さん無事にパスされました。今年のGW-BBCは素晴らしい天候に恵まれて、充実した航海練習ができました。また次のコースでお会いしましょう。(みち)

 

4/22-24 VIP-BCC @ Yokosuka

VIP-BCC was held at Velasis, Yokosuka for a married couple from Germany.

Day 1 : Velasis – Misaki (13.2M) S 2~7m/s : a bit tough condition by growing wind and wave but sailing experiences were built. Day 2: Misaki – Funagata (13.8M) S 2~6m/s : ideal condition for training. Man over board rescue, main sail 1pt leef, navigation rule and stern anchoring were well practiced. Day 3 : Funagata – Velasis (16.2M) N 2~5m/s : mainly close hauled training in the morning followed by sailing with power in the afternoon.

All the requirements for ASA BCC have been successfully achieved with very high mark for final exam. Thank you very much for joining us and see you soon again at next course. (Michi)

ドイツ人ご夫妻の3日間のVIP-BCC、初日は次第に強くなる風と高まる波に翻弄される状況でしたが、ヨットの厳しさを少し体験いただきました。2日目は良い風と天候に恵まれ落水者救助、メインセール1ptリーフ、本船航路横断、槍付の実習です。3日目は北の風、クロースホールドのセーリング練習もできました。

終了テストも素晴らしい成績でパスされました。次のコースでお会いしましょう。(みち)

4/17 大阪湾セーリングクラブ(SC)開催

4月より大阪田尻で大阪湾セーリングクラブが再開となりました。これまでに3名のクラブメンバーが登録されていますが、第一回目は、メンバー1名に参加いただきY-23で春の田尻ヨットレースに参加してタッキングの練習です。1~3m/sの微風の中、10:00シングルハンドのY-23に少し遅れて、ダブルハンドのY-23、3艇がスタート、その後は4時間にわたり北〜北西に振れる風を探す神経戦となりました。SC艇は残念ながらタイムリミットを少しオーバーしてDNFとなりましたが、マーク周辺の潮流に翻弄されながらも練習テーマのタッキングを何度も練習できました。 次回は5/22ジャインビングの練習です。(みち)

海外便り アフリカ・ケニア モンバサ編 Voice from Mombasa, Kenya, Africa

アフリカ・ソマリア沖の海賊が怖くて、世界周航するヨットは紅海からスエズ運河を通って地中海に向かう航路ではなく、アフリカ大陸を大回りで希望峰経由で航海するようになって久しいと聞きましたが、今はどうなのでしょうか?  西回りでインド洋を横断してきたヨットは、長期間の航海の疲れを癒すため、最初に投錨する泊地がここケニア・モンバサの北40マイルのKilifi Yacht Clubなのかも知れません。泊地には数艇の大型ヨットが停泊し、クラブのレストランでは西洋人がゆるりと食事を楽しんでいました。(みち)

Pirates at offshore Somalia have been attacking small vessels going through Red Sea and Suez Canal to Mediterranean Sea, so that long cruise yachts have chosen the sailing route going around African Continent via Cape of Good Hope. They might drop anchor at Kilifi Yacht Club, Mombasa, Kenya for a short rest after long voyage crossing Indian Ocean. Many European sailors are enjoying African food at the Club restaurant. (Michi)

9/25-26 VIP-BKB @ Tajiri Osaka

The experienced Belgian student continued a course VIP-BKB. He has successfully achieved all BKB requirements and repeatedly trained sailing exercises under gentle to fair wind. We look forward to sharing out time for next course BCC. (Michi)

セーリングの経験豊富なベルギー人受講生がSBDに続いてBKBコースを連続受講。BKBに求められる操艇技術の習得と軽風から順風でのセーリングを繰り返し練習できました。引き続き次のコースBCCでお会いできることを楽しみにしています(みち)。

 

9/23-24 VIP-SBD @ Tajiri Osaka

A Belgian student who has more than sufficient sailing experience in Europe took a VIP-SBD course at Tajiri Osaka. Now he likes to take ASA courses from basic SBD up to advanced BBC, so we hope to support him as much as he is satisfied. (Michi)

セーリングの経験豊富なベルギー人のセーラーが、ASAの基本コースSBDから世界中でベアボートチャーターができるBBCを目指して、田尻に来てくれました。満足いただける講習ができれば嬉しいですね(みち)。

 

9/18-19 BCC-2 大阪田尻で開催

東シナ海で迷走を続けた台風14号が、福岡から徳島を通過して紀伊水道から伊勢を通過中の9/18午前0930田尻校に東京から2名の受講生を迎えてBCC-2が始まりました。今回からBCCは1日(BCC-1)と2日(BCC-2)の分割コースとなり、今回は淡路島津名港往復の2日コースです。

初日は台風の余波の中、西〜北西4~10m/sの風を受け、フルメイン+ジェノア〜2ptメイン+ストームでクロースホールドの苦しい帆走となりました。2日目は北2~4m/sの微軽風で70%機帆走のちょっと眠気を催す穏やかな練習となりました。

津名港での槍着けや8の字落水者救助の練習も行い無事終了となりました。

受講生の皆さん、大変お疲れ様でした。また次回お会いしましょう。(みち)

5/3-7 GW航海コースACC開催

GW航海コース最後のACC (Advanced Coastal Cruising)は、あらゆる状況下で安全に帆走する技術を習得することが目標です。灯火による夜間航海、適切なセール選択、地文航法を駆使した測位、安定帆走のためのティラー捌きなどの技術を習得するASA最高峰のコースです。

【5/3 初日:夜間航海】1900 4名の受講生が田尻に集まり、航海計画確認後2200予定通り出港です。南の風6m/s、クロースホールドで最初の関門、友ヶ島水道に向けて順調な帆走。日付が変わって0200大型船の灯火を判別しながら本船航路に突入後、北流約2knに逆らって帆走すること2時間半、風が落ちて0420エンジン始動、機帆走で友ヶ島水道通過。日ノ岬を越えたところで8の字落水者救助を練習して1240紀伊田辺入港。2knでも潮流に逆らって帆走することの難しさを学びましたね。

【5/5 2日目:ヘビーウェザーセーリング】0900前線を伴い日本海を東に移動する低気圧に吹き込む南の強風と雨が降る中、2ptメイン+ストームジブで北上開始。10kn近い爆走で一気に御坊沖までブロードリーチ。さらに強さを増す風に1140メインセールを下ろし、ストームジブのみで1340阿尾港に着岸。普段は帆走することない強風でのヘビーウェザーセーリングを体験することができましたね。

【5/6 3日目:クロースホールド】 0850 阿尾港出港。北風6m/s、1ptメイン+レギュラージブのクロースホールド。次第に風が落ちて、フルメイン+ジェノアのクロースホールドで4knの安定した帆走。1650 沼島に入港、実に8時間の真登りを楽しむことができました。天気も晴れで、これほどの良い条件でクロースホールドの練習ができる機会はあまりありませんね。

【5/7 4日目:スピンラン】槍着け練習後、0900沼島出港。南の風弱く曇りのち雨。加太瀬戸をスピンネーカで通過することが目標。1120機帆走で加太瀬戸南に到着。ジェノアを降してスピンアップ、迫り来る本船と狭い水路で停泊する漁船を避けながらジャイブすること4回、田尻に向けて最終のアプローチ。風が落ちる中、機帆走にて1500 田尻着岸。微・軽風下でのスピンランを楽しむことができましたね。

受講生の皆さん、お疲れ様でした。様々な状況でのセーリングを満喫できましたね。次のコースでお会いしましょう。(みち)

5/1-3 GW航海コースBBC開催

5/1 1700 西の風やや強く雨が降り始める中、垂水フィッシャリーナのゲスト用浮き桟橋ではEagle II (Y-34スループ)が4名の受講生を迎えて、緊張感を漂わせながら第一レグの航海計画を検討しています。温暖、寒冷前線を伴う低気圧が日本海側を東に移動しており、寒冷前線通過後は西の風15m/sで雨が未明まで続く予報。受講生が知恵を絞って考えてきた航海計画は、明石海峡を西航して淡路島を風下に見ながら南下、鳴門海峡を南航して次の目的港沼島港を目指すもの。

出港後の淡路島西岸に沿って設置される海苔網をリーショアにして、夜間の冷たい雨の中、西の強風に向かってクロースホールドで帆走する過酷さ、セールの選択、想定されるリスクなど、様々な議論がなされ、受講生が出した結論は、今回のBBCコースのテーマである明石、鳴門、友ヶ島の3大海峡通航を断念して、淡路島をブランケットにしながら横風を受けて大阪湾側を南下するというもの。

予定より少し遅れて2030離岸。最強に向けて早くなりつつある西流を受け、明石海峡を本船の航海灯をワッチしながら機走で明石海峡横断。直後に2ptメイン+ストームジブを揚げようとするも、あまりの強風のためストームジブのみの帆走。5/2 0200ようやく 2ptメインを揚げると艇速は7kn オーバーに上がり、友ヶ島水道手前まで一気に南下。夜間の落水者救助の練習を終えた頃には、東の空が明るくなり始め、雨もいつしか止んで、爽やかな朝日を背中に受けて0830沼島港に入港しました。

5/3 0940沼島出港。田尻に向けて、由良瀬戸、中ノ瀬戸、加太瀬戸のミニ3海峡通過で、今回のBBCのテーマもこなしながら、ジブの観音開き、スピンラン、落水者救助練習など盛り沢山の練習を繰り返し1640田尻港に入港しました。前日沼島入港後に宿題復習、予習問題解説、夕食後の卒業テストもしっかりと取り組んでいただき、学びの多かった今回のBBCも無事終了することができました。次のコースでお会いできますよう。(みち)

3/6-7 SBD 大阪田尻で開催

3名の受講生を迎えて入門コースASA-118 SBD(Safe Boating & Docking)。23ftスループで船外機による離着岸、落水者救助、基本的なマナー、必須のロープワーク など、ヨットの基本技術を学びます。もちろん、ヨットですのでセーリングは欠かせませんね。初日は午後に8m/sまで上がった北風の中、1ptリーフ、レギュラージブで関西空港を目指してクロースホールド、気が付くと空港島岸壁の消波ブロックが目の前に。入門コースにしては、ちょっとタフなコンディションではありました。2日目は風上に向かっての離岸方法と機走による落水者救助の実習です。北の風4m/s、フルメイン、レギュラージブでセーリングも満喫できました。より高度なセーリング技術の習得を目指して、次のBKBでまたお会いしましょう。(みち)

 

11/27-29 BCC @ Osaka Bay

BCC was held at Osaka Bay with 2 foreign students. BCC builds a skill for few days safe day-sailing.

Day 1 (Tajiri ~ Kada / SW 3-4kn) A 30ft sloop yacht “Eagle” sailed for 3.5 hours with a full main and a genoa assisted by engine power for whole leg due to very light wind.

Day 2 (Kada ~ Tsuna / NW 10-14kn) The Eagle sailed for 7 hours (2 hours with engine power) with a 1pt reef main and a regular jib mostly on close-hold. The learning points for the day are to pass through Yura Seto Strait from south to north going against peak strong current and pay attention to large ships on the busy sea route.

Day 3 (Tsuna ~ Tajiri / WNW 10-14kn) The Eagle sailed for 6 hours with a full main, a regular jib and a spinnaker mostly on running.

Basic sailing skills such as tacking, jiving, heading up, bearing away as well as essential seamanship such as navigation, MOB, heave-to and stern anchor mooring with anchor weight, have been repeatedly trained whole through the course.

The final exam was cleared by 2 students successfully, congratulation!! We are looking forward to sharing our time at next CON and BBC. (michi)

大阪校にて2名の外国人受講生を迎えて、田尻〜加太〜津名〜田尻のコースでBCCを開催しました。1日目は風が弱く、全レグ機帆走、2日目は北西の順風の中、通過する本船をワッチしつつ、南流最強時の由良瀬戸をクロスホールドで登る苦しい帆走、3日目はスピンネーカーのち、観音開きジブセールのランニング帆走を満喫できました。基本操船技術だけでなく、チャートワーク、落水者救助、ヒーブツー、槍付などの必須のシーマンシップも繰り返し練習しました。

修了テストも無事パスされました、おめでとうございます!! 今回の航海で学んだスキルをさらに充実させるべく次のコースCON、BBCでお会いしましょう。(みち)

フィリピン・セブ通信③ 42ftロングキール艇 修理継続中

フィリピン・セブの田舎町ダナオ・カルメンでドック入りした42ftロングキール艇、7ヶ月が経過して進捗65%というところです。6月より作業員を縮小して修理を継続することにして、その間、航海計器、ステアリング機器や電装品の調達を進めます。秋以降に修理を再開し、来年2月ごろのシェイクダウンを目指します。ASA-BBC資格を取得されたセーラーの皆さん、暖かく海の綺麗なフィリピンに是非Bare Boat Cruisingにお越しください。。

フィリピンの新型コロナ対策もこれ以上の厳しい規制を続けると経済が立ち直れなくなるようで、漸く国内航空便が飛び始めました。なので久しぶりにスービックに戻ってきました。(みち@スービック)

 

フィリピン・セブ通信② 42ftロングキール艇 復活中

昨年12月1日にフィリピン・カルメンにドック入りした42ftロングキール艇、約4ヶ月を経て修理は順調に進んでいます(進捗率50%を少し超えたくらい)。2009年に初めて対面したこの艇ですが、その後帆走する機会は年に数えるほど、最後の6年ほどは海上繋留するのみで、この艇に一体何がどのように装備されているのかさえ知らなかったのですが、今回のドック入りで全て把握できました。さすがに英国で船籍登録をしてフィリピンまで航海してきた船だけあって、それはそれはOPM、外洋航海を余裕でこなせるほどの装備がありました。

3月末で一旦修理を中断して帰国の予定でしたが、新型コロナウィルスの影響で暫く当地に滞在を余儀なくされました。時間ができましたので久々の近況報告です。(みち@フィリピン・セブ・カルメン)

 

フィリピン・セブ通信① 42ftロングキール艇ドックイン

フィリピンのセブから北へ1時間、ダナオの次の町カルメンPinoy Boat Servicesで、1979年に南アフリカで進水した42ftロングキール艇 の修理を始めました。このシップヤードには45ftを超えるモノハル艇や大型のカタマランが20艇以上、長期の修理でドック入りしています。セブヨットクラブで長く停泊していたこの艇は、エンジンのオーバーホール、内装外装ほぼ全て新しくやり替えることになります。

今後修理を進めながら、時々スクールのメンテナンスコースの参考になるような話題を紹介します。さて、どのくらい時間と費用が掛かりますやら。(みち)

海外便り ダナオ編 Voice from Danao, Philippines

フィリピン第二の大都市セブ空港に降り立ち、北に向かって小一時間走るとダナオという町に着きます。ここには世界就航中のヨットが修理に立ち寄ることで有名なPinoy Boat Serviceというシップヤードがあります。内装を全てやり替えたり、ハードドジャーをハニコム材とFRP樹脂で新造したり、手先の器用なフィリピン人の大工さんや溶接屋さん、ヤンマーのエンジンを蘇させる経験豊富なメカニックや電気屋さんがたくさん働いています。今にも沈みそうな船もここに来れば再生できそうですね。(みち)

A world famous small craft shipyard, Pinoy Boat Service, is located at Danao where is an hour driving from Cebu, the 2nd largest city in Philippines. There are many skilled carpenters, welders, mechanics who are familiar with Yanmer engines and electrician working at the shipyard. Complete interior renovation and honeycomb with FRP coating hard dodger can be made here.  A sailing yacht which is damaged so badly that it might be sinking can be revived at this shipyard.